初日の「お寿司ぐちゃぐちゃ事件」でいきなり副業の洗礼を受けた僕。 残業ゼロになった工場の定時ダッシュから始まる「第二の出勤」は、想像を絶する過酷なものでした。
中でも一番キツかったのは、間違いなく「雨の日の配達」です。
サランラップぐるぐる巻きのスマホと、言うことを聞かない地図
雨の日は、他の配達員が休むため注文が殺到します。稼ぎ時であることは間違いないのですが、代償として体温と体力がゴリゴリ削られていきます。
カッパを着ていても、走り続ければ隙間から雨水が侵入して全身はずぶ濡れ。 そして何より困ったのが、命綱である「スマホ」でした。
雨に濡れて壊れないように、最初は苦肉の策でスマホに「サランラップ」をぐるぐる巻きにしてしのいでいました(笑)。
でも、これがまた厄介なんです。ラップ越しだと指は全然反応しないし、水滴で画面は誤作動を連発。現在地を示すマップは狂いまくり、見知らぬ住宅街で何度も迷子になりました。手はかじかみ、ラップまみれのスマホと格闘する姿は、今思い返しても本当に不格好だったと思います。
そんな最悪のコンディションの中で、容赦なく僕の心を折りにくるのが「エレベーターなしの5階建てアパート」です。
息も絶え絶えの階段地獄
両手には、絶対にこぼしてはいけない温かい汁物と、キンキンに冷えたドリンク。 雨で滑りやすい外階段を、一段一段、慎重に登っていく。
日頃のバスケの走り込みや、重いバーベルを担ぐスクワットで足腰を鍛えていなかったら、確実に途中でへたり込んでいたと思います。
3階を過ぎたあたりで太ももがパンパンに張り、5階に着く頃には息が上がってヘトヘト。 「なんで俺、本業の工場の仕事終わりに、こんな土砂降りの中でサランラップ巻いたスマホ握りしめて階段登ってるんだろう…」 暗い踊り場でふと我に返り、情けなさで心がポキッと折れそうになる瞬間が何度もありました。
限界を支えた「たった一つの目標」
それでも、足が止まりそうになる度に思い出したのは、「400万円」という結婚式費用の壁です。 ここで逃げ出したら、妻にウェディングドレスを着せることができない。
「頭を使うのは苦手だけど、体力勝負なら絶対に負けない」
そう自分に言い聞かせ、濡れたヘルメットを被り直して、再び夜の雨の街へ原付を走らせました。泥臭くても、足が鉛のように重くても、今はとにかく件数をこなすしかない。
しかし、ただガムシャラに走って体力を削っているだけでは、目標金額には到底届かないことに、僕はすぐに気づくことになります。
次回は、この体力勝負の泥沼から抜け出し、僕が自分なりの「稼げる配達ルート(効率化)」を見つけて覚醒していくお話をします!


コメント